スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

【スプラッター映画】『バッドマックス 怒りのリベンジ・ロード』レビュー

 俺を観ろ
『バッドマックス 怒りのリベンジ・ロード』

原題:INFIDUS
監督:ジェリオ・デ・サンティ
出演:ミノ・ボニーニ, マッシモ・キャラテリー, ステファニーア・ボニーニ, デモニコ・ヴァグナティ, ウィルバー・ジィモサー
備考:一見適当に某作と似せたような便乗邦題であるが、実際の作品の内容とは奇跡的に一致している


バッドマックス01
⒞KADOKAWA GROUP PUBLISHING CO.LTD.



 先に断っておく。
 当然ながら本作は『マッドマックス 怒りのデス・ロード』ではない。というよりマッドマックスの模倣作品ですらない。
 あくまで日本の映画会社(KADOKAWA)が、大作映画のリリースに便乗して、マッドマックスと何の関係もない作品に紛らわしい邦題を付けただけのことである。
 まあB級映画界においては大して珍しい話でもなく、それだけで済むならば今更仰々しく指摘する必要もないだろう。
 
 だが、この映画をマッドマックスと間違えて観た普通の映画ファン、あるいはこの映画をマッドマックスの模倣作品と間違えて観たZ級映画ファンからは、このような感想が寄せられている。



「まだマッドマックスの模倣作品の方が良かった」
「Z級映画を期待して観たが、より根本的に何か違っていた」

「せめてクソ映画が観たかった」

注:あくまで私のTwitterアカウントに頂いたごく狭いコミュニティー内における感想です


 上の評を見てなおこの映画への挑戦を望むウォーボーイズか、過剰なゴア描写に比類なき情熱を注ぎ込む映画会社『ネクロストーム』のファンの方々のみ、ここから先を読み進めて頂きたい。
でもよお本作一番の問題は作品の内容じゃなくてやっぱり便乗邦題だよなあ。





 あらすじ

 かつて実の弟の策略によって、八年もの歳月に渡り服役していた主人公・バラバ。出所後、彼は自分を嵌めた弟と、弟が統率する犯罪組織への復讐を決意する。
 一方で、過去に妻をスナッフビデオに出演させられたあげく、無残にも殺害された男・マッシモは、事件の黒幕であるスナッフビデオのコレクターへと直接接触することに成功。彼もまたバラバとは別に、己の復讐を遂行しようと企んでいた―



バッドマックス05
⒞KADOKAWA GROUP PUBLISHING CO.LTD.

↑主人公の一人・バラバ。なお彼を演じるミノ・ボニーニは、本物の前科者とのことである。



 本作の感想を語る前に、まずこのバッドマックスを制作した映画会社『ネクロストーム』の作品が一体どういうものなのかということについて、軽く触れておこう。


 一言で言えば、本作も含めた同社の作品は全て“過剰なゴア描写以外のあらゆる要素を捨てた代わりに、脳髄・臓物・拷問・四肢欠損に全力を注ぎこんだ、パラメーター一点特化のスプラッター映画”である。


 もう少し分かりやすく説明すると、

・脚本に捻った部分はなく、作品のテンポも悪い
・映像技術はゴア描写に関する点を除き、少々厳しい面も多い

・だがゴア描写には独自技術を開発してまで徹底追及するほど熱を入れており、実際クオリティーは非常に高い

のがネクロストーム作品に共通する特徴である。


 このスタイルは、第一作である『アダム・チャップリン 最・強・復・讐・者』(別名:真の実写版『北斗の拳』から現在に至るまで一貫しており、賛否はともかくコアなファンも少なからず存在する、マニアックなイタリアのホラー映画会社だ。

 というわけでこのバッドマックスも、そのような“いつものネクロストーム”のノリで制作されたスプラッター映画であるわけだが―





 この映画をマッドマックスと間違えて観た人は、いきなり“拘束された中年女性が、迫真の演技で泣き叫びながら、脳天に刃物を突き立てられる冒頭”を目に焼き付けることになるんだよね……。





 やっぱりこの邦題は悪質だろ!





 さて、冒頭を除けば本作の序盤はただひたすら退屈だ。
 主人公のバラバが無言で街を歩くシーンや、マッシモが無言でコーヒーを淹れるシーンが、ちょっとダメなテンポで約20分ほど延々続く。

バッドマックス04
⒞KADOKAWA GROUP PUBLISHING CO.LTD.

↑主人公がひたすらゆっくり歩くシーン。そんだけ。


 途中でスナッフビデオの映像や、主人公達の過去と思しき映像が、抽象的な演出と共に挿入されるが、当初曖昧に語られていく物語の全貌は、“割と早い段階で”、“全部説明口調によって”纏めて明かされるので、やはり最初の約20分は飛ばしてしまって構わないだろう。


バッドマックス02
⒞KADOKAWA GROUP PUBLISHING CO.LTD.

↑中盤スナッフビデオの魅力について長々と語る、事件の黒幕。
だが全編通してこの一連の場面だけは妙に言い回しが鮮やかであり、言葉に生気が籠っている。
良かったけど怖いよ! 作品の内容じゃなくてスタッフが!



 だが、主人公の一人・バラバが凄惨な復讐を開始してからは、そりゃあもう凄まじい。


・腕が飛ぶ!
・皮膚が爛れる!
・脳髄が迸る!
・素手で生きた獲物の臓物を掻き回す!
・顔面は原型を留めないほどに砕ける!



 こうして単に内容を箇条書きしているだけの私まで趣味嗜好を疑われかねないほど猟奇的でグロテスクなシーンが、「よう! 前半の遅れは取り戻したぜ! さあ、ここからが勝負だ!」と言わんばかりに押し寄せてくるのだ。


バッドマックス03
⒞KADOKAWA GROUP PUBLISHING CO.LTD.

↑犯罪集団のメンバーである、豚のマスクを着けた男達。
彼等の役割は第一回無残な死に様コンテストで優勝を狙うことだ。




 そしてこの血と脳漿のウォータースライダーめいたゴア描写のラグーナ蒲郡こそ、本作の唯一にして最強最大の長所であり、我々視聴者はこれを楽しめるか否かの一点によって、本作の評価を二分することとなるだろう。 



 なお、私には合わなかった。
 ちょっと『スナッフビデオ』という設定に生々しいものを感じてしまったもんで、ゴア描写を楽しむ前に引いちゃったんだよね……。アダム・チャップリンとかテーター・シティは虚構を前面に押し出している設定のおかげか、問題なく観れたんだけど。でも、これは作品の出来不出来のせいというより、個人の適当な感性のせいなので、あんまり参考にはしないでね。私は繊細なんだ……。食事前にこの映画を観て、せっかく作った晩御飯のカレーが食べられなくなったんだ……。





 まあ、色々と衝撃的な作品であることは保証する。趣味嗜好が合いそうだと思ったなら、一度観てみるのも良いと思う。
 好みさえ噛み合えば、これ以上にない最高の暴力を与えてくれるのがネクロストーム作品だ。

 ただし、多少なりとも「うーん、ちょっとこの映画は自分に合いそうにないかな」と感じた場合には、無理に観る必要もないだろう。


 じゃないと多分英雄の館に招かれる。



関連記事
スポンサーサイト

コメント

非公開コメント

いつも動画やツイートも楽しく拝見させて頂いております!ありがとうございます!
 この手の便乗邦題映画はネタとして見る事があり、この映画はチェックリストに入っていたのですが、解説を読むに自分には絶対に無理そうなタイプでした!
知的風ハットさんのツイートが入手より先で良かったです!ありがとうございます!
 これからもお疲れの出ないように!

No title

御免これは見たくない。許して。

No title

おかげさまでツタヤで借りる前に動画であがってないか確認してから借りるようになりました!
とても精神が落ち着くようになりました。

No title

コアなファンではなくてゴアなファンな気がする

No title

ある程度のゴア描写には慣れているつもりだったのですが、この作品は見れそうに無いですね…
後作品と全く関係ないのですが、まさかここでラグーナ蒲郡の名前を聞くことになるとは思いませんでした(地元民)

Z級(対象年齢的な意味で)

ゴア描写のラグーナ蒲郡クッソワロタ
今はたしかにラグーナテンボスって名前になってたよねあそこ
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。