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【パニック映画】『ジュラシック・ビースト』レビュー

 神は恐竜を創り、破壊した。神は人間を創り、人間は神を破壊した。そして人間はクソ映画を創った。
『ジュラシック・ビースト』

原題:JURASSIC PRAY
監督:マーク・ポロニア
出演:ヒューストン・ベイカー,ジェームズ・カロラス, トッド・カーペンター, ボブ・デニス
備考:毎度のことながらポロニア監督も直々に出演


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⒞2013 Polpnia Bros. Entertainment.

 日本で付けられた『超新星』の異名に相応しく、レビューサイトでの評価はおおむね『一等星』な映画監督、マーク・ポロニア。

 海外各地のレビューサイトでもおよそ映画としての扱いを受けていないことに定評のあるポロニア作品の数々は、まるで惑星の定義から外された冥王星のような哀愁を漂わせているが、実際世間の評価はplutoed(意味:価値を低く評価される)だから仕方ない。

 それほど需要の疑わしいポロニア作品が、不幸にも頻繁に漂流してくる日本において、彼の知名度を急上昇させる最初の契機となった作品。





 それが、この『ジュラシック・ビースト』である。





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⒞2013 Polpnia Bros. Entertainment.



 絶滅しろ! 絶滅!




 あらすじ

 田舎町で起こった銀行強盗事件。
 たまたま銀行に寄っていたジャッキーは犯人の男三人に襲われ、彼らの逃走劇に巻き込まれることに。

 着いたのは小さな沼のほとりにあるキャビン(小屋)。
 少し不気味な存在感を放つその池の周りでは、謎の殺人事件が多発していた。
 まるで獣に襲われたような残忍な殺害の痕。一体何者のしわざなのか。

 ジャッキー、そして強盗犯三人は遂に刑事たちに追い詰められてしまう。
 そこへ現れたのが、今まで誰も見たこともない怪物の姿だった…!(パッケージ裏より引用)






 本作の脚本は無残と言う他にない。


 何せ本作、“メインキャストと目玉の恐竜が直接関わるのが本編の終盤も終盤”であり、そこに至るまで本筋では、“ヒロインと強盗犯三人による、自主製作規模相応のクライム・ムービー風味な会話劇”が延々と続くのだ。



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⒞2013 Polpnia Bros. Entertainment.

↑本作を製作した、ポロニアブロスエンターテイメントの社章。
大量の星で輪を作っているが、これはAmazonで毎回一つか二つしか星を貰えないことに対する代償行為だろうか。




 厳密に言うと、恐竜それ自体は冒頭から登場しているのだが、


“特に理由や説明などの描写もなく本当に突然、太古の恐竜が現代社会に出てきて”
“本筋とは別に無関係か不必要な人物だけを雑に殺していった挙句”
“クライマックスでメインキャストと適当に接触しつつ、それまで重要人物のように扱われていたキャラクターの面々を、ヒロイン一人を除き呆気なく全滅させる”




 という、実に杜撰な超展開への起爆ボタンとしか機能していないため、物語の主軸であるクライム・ムービーとしての観点から本作を評価した場合、率直に言って「むしろ恐竜の出番が邪魔」である。



 もっとも、恐竜の出番を削除したところで無味乾燥な会話劇が本編の大半を占めるだけなのだが。






 それではパニック映画としての観点から本作を評価した場合はどうだろう。

 いかに脚本が支離滅裂でも、テンポさえ良ければ一応の体裁と面白味は保たれるジャンルであり、大抵はファンすら「最悪チープで上等、大切なのはモンスターの造形と活躍」と割り切っているジャンルでもある。



 この極めて低く設定されたハードルを、ポロニア作品はどのように飛び越えてくれるのだろうか。









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⒞2013 Polpnia Bros. Entertainment.



 駄目じゃねえか!







 とのように、ポロニア作品の御多分に漏れず、本作の恐竜は“恒例のアニマルスーツ”“恒例のストップモーション”で表現されている。

 もっとも、それ自体は逆に味があって良いと言えないこともないだろう。



 だが、一部ストップモーションの編集に失敗してしまったのか、一瞬とはいえ画面から「そこにいるはずの恐竜が消失してしまっている」シーンがある。



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⒞2013 Polpnia Bros. Entertainment.

↑クライマックスにおける恐竜との対決シーン。
しかし次の瞬間―




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⒞2013 Polpnia Bros. Entertainment.

↑恐竜が画面から消失している(カットはそのまま数フレーム後、何事もなかったかのように元の位置に出現する)







 やっぱり駄目じゃねえか!







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⒞2013 Polpnia Bros. Entertainment.

↑ヒロインを差し置いて恐竜と一対一の死闘を繰り広げる刑事。
なお背後に見える撮影現場の湖は、監督の自宅の近所なのか、他のポロニア作品にも頻出する。
命名・『ポロニアの泉』







 このように、極めて古典的な技術を駆使しつつ悲劇的な内容に仕上げられた本作は、まさに氷河期を生き延びた恐竜のような作品だ(訳注:つまり時代錯誤も甚だしいということである)。

 国内で流通している他のポロニア作品の中でも、見方次第で十分に楽しめる余地を残した『フランケンジョーズ』『ビッグ・クラブ・パニック』などと比べて更に出来の酷い部類のパニック映画だろう。
※ビッグ・クラブ・パニックにおけるマーク・ポロニアは監督ではなく製作。



 だが、“同じ人間の作った似たようなZ級映画でも、作品によって案外酷さの方向性や個人的な許容度が変わってくる”ということを改めて学ぶには、意外と適切な作品のようにも思われる。



 ダイナソーどころかダイソーで売られていても可笑しくない作品だが、金と時間に余裕があれば、このジュラシック・ビーストを人生の余白を埋める遊び書きとして一度観てみるのも良いだろう。



 ちなみにこの映画、意外とファンは多いみたいですよ。



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コメント

非公開コメント

シャークネード4はチケット買ったケド
コレはチケット貰っても観るのキツそう
10分ほどのレビュー動画なら観れそう

ファンがいるのか…

No title

この作品にファンがいるとは・・・
世界の広さを思い知らされる記事でした・・・

No title

何故25日にニコ生でやる映画を今レビューしてしまうのかw

No title

↑ええ…(困惑)
無料なら見てもいいかなって思ってしまったゾ

No title

とか言ってたらとうの昔に終わってたぞ…

No title

タイムシフトでみればいいじゃない

No title

いやぁひどい映画でしたね……

No title

クソ作品愛好家というのはそこそこいるものですよ
ちなみに僕は打ち切りクソ漫画愛好家です

シャークネード4はopだけでもアバンだけでも一見の価値あり
雑さを補って余りある情熱とネタで繰り返し観たくなる依存性あり
なおジュラシックビースト・・・予算も撮影技術もない
演技力以前に役者がダラけてやる気を感じられない
記憶に残るのは餌枠の肉塊くらい
あとプロップガン入手難易度への愚痴
手を引いて逃げるその手を食べ残し
機転をきかせて熊と説明する拘り
おや意外と覚えてる(白目)

No title

↑クライマックスにおける恐竜との対決シーン。


ファッ!?クライマックス・・・!?

No title

場所的に焚き火とかNGで後から合成するのは良くある。
劇用車でなく本当に消火できる消防車と消防士も
広告効果のある話題作でなければスタンバってくれない。
さてググったらプロップガンは日本でも売ってる。
コルト1911タイプが10万から?!(驚愕)うせやろ?
トムキャットフィルムズの銃が発火しないの、しゃーなしやで。

No title

いやあシャークネード4は展開が飽きさせないすごい作品でしたね…

No title

いやあシャークネード4は展開が飽きさせないすごい作品でしたね…
打ち切りクソ漫画はぽいーで
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