【サメ映画】『デビルシャーク』レビュー

 サタンだからな
『デビルシャーク』

原題:Shark Exorcist
監督:ドナルド・ファーマー
出演:アンジェラ・ケレック
備考:販売元は竹書房である


ds1
⒞2015 Wilde Eye Releasing & Princ Films, Inc.

 サメ映画界を震撼させた伝説のクソ映画・『ジュラシック・シャーク』

 その映像を流用して制作したことにより、更にサメ映画界を震撼させた伝説のクソ映画・『ロスト・ジョーズ』

 そしてその映像を流用して制作したことにより、新たにサメ映画界を震撼させた伝説のクソ映画が本作・『デビルシャーク』である。



 例え私を倒したところで、第二第三のサメ映画が現れ、必ずや世界を破滅に導くであろう―



関連:【サメ映画】『ロスト・ジョーズ』レビュー




 あらすじ

 悪魔が憑依した巨大鮫VS祓魔師=エクソシスト!  今、史上最恐の戦いが始まる―。

 邪教に魅入られた修道女が召喚した悪魔。それは凶暴で巨大なホオジロザメに憑依。次々と漁村の人々に襲いかかった!

 血に染まる海―。さらに鮫に噛み殺された犠牲者も、牙を生やした怪物に変異。
 平和だった村は、何処にも逃げられない地獄と化す!!

 そんな時、一人の男が漁村に赴く。彼こそがエクソシスト=悪魔祓い師であった…。 (パッケージ裏のSTORYより引用)












 あらすじで物語のキーマンのように書かれているエクソシストだが、全部合わせて数分程度しか活躍しない上に、劇中で何の役にも立たないまま気が付いたときには死んだことになっているため、彼の存在は忘れてしまって構わない。





ds3
⒞2015 Wilde Eye Releasing & Princ Films, Inc.

↑本作に登場するエクソシスト。
本編終盤から物語の本筋に絡み、特に何もしないままサメに食われて死ぬのが彼の役割だ。






 加えて同様に、あらすじで物語のキーマンのように書かれている修道女だが、本編の最初と最後にしか出番がない上に、気が付いたときには死んだことになっているため、彼女の存在も忘れてしまって構わない。





ds2
⒞2015 Wilde Eye Releasing & Princ Films, Inc.

↑本作に登場する修道女。
名前は『リンダ・ブレア』というが、当然『エクソシスト』の主演とは関係ない。
なお、彼女が悪魔を召喚させサメに憑依させた動機は復讐のためとのことだが、詳細は本編で明かされない。






 重ねて同様に、あらすじで物語のキーマンのように書かれているデビルシャークだが、片手で数えられる程度しか用意されていないCGを拡大縮小反転で最初から最後まで使い回している上に、『ロスト・ジョーズ』から使い回した捕食シーン一点を除いてサメが人を食べるシーンの直接描写は劇中皆無であり、エクソシストや修道女ほどではないが出番も少ないため、サメの存在さえ忘れてしまって構わない。





ds4
⒞2015 Wilde Eye Releasing & Princ Films, Inc.

↑本作のサメ・『デビルシャーク』
彼は飛行能力や、噛んだ相手を自分の下僕として操る能力を持っている。
そして下僕が人々を襲うシーンを本編に入れた分だけ、出番の減ったサメを画面に映さなくて済む強敵である。






 それでは一体本編に何が出てくるのかというと、主に“人が延々歩くシーン”だとか、“人が延々走るシーン”だとか、“人が何か本筋と関係のない雑談で延々喋っているシーン”だとか、“人が何か悪魔の能力によって延々悶えているシーン”などである。







 一体何が作りたかったんだ……。



 ちなみに本作、エンドロールの途中と最後に後日談のような映像が付いているが、“約10分中7~8分は女性が水族館で魚類を眺めたり土産を買ったりしているシーン”がこれまた尺を稼ぎつつ続くため、別に観る必要もない。

 また、本作もジュラシック・シャークやロスト・ジョーズの例に倣い、二度連続するクレジット&エンドロールで同じ無名のキャストを無駄に二回紹介している。

 一体どのような意図でもって、素人に毛が生えたような演技のキャストの名前を二度も晒し上げるのか定かではないが、一応“この映画の本編より、エンドロールの方が内容が濃かった”ことは確かである。



 とにかく本作、“単体でも苦痛なほど間延びした内容を徹底して水増し”しているのだ。





 本編約71分しかないんだぞ! そこはもう少し内容詰めてくれよ!





 本編約71分、OPとEDを抜けば約60分程度という短い尺であるにもかかわらず、異端の発想によって限界まで引き延ばされた本作の内容は、もはや水で薄めたカルピスなどという甘いものではない。
 むしろ本作は水で薄めたボツリヌス毒素に近いだろう。濃度を下げてもマイクログラム単位あれば人を殺せる毒物だ。



ds5
⒞2015 Wilde Eye Releasing & Princ Films, Inc.

↑本編開始から10分も経たない内に何度も同じ映像を使い回してくるデビルシャーク。
本作は人間の出てくるシーンとサメの出てくるシーンが完全に別撮りであるため、サメの捕食シーンに直接描写は実質存在しない。
唯一、『ロスト・ジョーズ』から使い回したシーンでのみ、人間とサメが同一カットに収まっている。




 仮に初代『ジョーズ』をサメ映画界の神だと位置付けるならば、そこに正面から敵対するような出来の本作は完全に悪魔そのものであり、『デビルシャーク』の名に恥じぬ圧倒的破壊力を持った獣であろう。



 元々良作など滅多に出ないのが通例のサメ映画だが、その前提の下でなお本作は一際強烈な輝きを放っており、もう大袈裟な表現を止めて率直に言うと「ホントクソ酷え」超自然的存在である。



 少なくとも私には、本作の良いところは“最後の方で突然空からサメが降ってきたシーン”ぐらいしか見つけられなかった。





 しかしまあ、サメ映画鑑賞という行為自体、形を変えた悪魔崇拝みたいなものなんだから、これはこれで良かったのかもしれませんね! サバトの道具にオススメです!



関連記事
スポンサーサイト

コメント

非公開コメント

No title

何のために作ったのかということをまず考えるレベルの作品ですね…

No title

いままでの紹介映画は、まあ機会があったら見てみようか、と思うことがないでもない感じだったのですが・・・。
なんか、本作の内容を聞いてるだけできつい、と言うか苦痛を覚えました。

ここまで観たくないと思えた映画は初めてだわ。

邦題ロゴが実写でない方のデビルマンっぽい・・・ぽくない?
そういや昨年アニメ新作デビルマン製作って聞いたな
これがそれなのかな

サメ映画は見る価値があったかぁ!アキラァ!

No title

みんなごめん…
俺これ買っちゃった

No title

何を謝る必要がある。君は一般人には真似のできないことをしたのだ。誇るべきだ。

No title

鑑賞てから検索→今ここ です
ここまで恐怖を覚えた映画は人生初でした。ええハイ、ほめてない意味で。
ほんとサメ映画は最高ですね

No title

この展開 もうなれたぞ(重症)
シャークトパスVS狼鯨とかいうのがあるらしい...

No title

ジュラシャ→まあ早送りすれば観れる
ロスジョ→ほぼ早送りでry

デビシャ→ええ・・・(ドン引き)

取り敢えず次回も楽しみにしています、お体には気を付けて

No title

↑2
借りて見た感想で言うなら、休みの日に酒とツマミのお供にするなら十分当たりの作品です>鮫蛸VS狼鯨

ジュラシャより酷いサメ映画というのが本気で想像つかないわ
ニコニコで放送しないかな

No title

きっとクソ映画イコール仮想通貨なんだよ
どうやって稼ぐか社会実験してるの

キーマン全員忘れられとるwww

No title

シャークトパスVS狼鯨はハットさんのレビューもあるからそちらも

No title

ひたすら虚無が広がってました(満身創痍)

No title

エロい映画教えてください。
あなたが紹介した映画の中では「ダブルヘッドジョーズ」がよかったです。

No title

クソ食って出したクソ食って出したクソとか、ムカデ人間かな?

No title

この映画は一つだけ褒められる点がある
それはサメがエピローグ含めた最初から最後まで完全無敵なところだ

No title

是非これのレビュー動画作って欲しい!

別の人のレビュー動画が上がってたから見てみたけど、サンプル程度の本編映像だけでもすっげぇキツかったゾ~
なんであんなに嘔吐シーンが多いんですかね……

No title

本家『エクソシスト』のパロディ要素のつもりだったんじゃないかと思われます

No title

今日レンタルして観ました
パッケージのようなサメとの戦いに期待したのですが、外れました
サメである必要性はほとんどないです
舞台が湖だし
エクソシストのパロで、悶えているシーンや嘔吐シーンが多いのかもしれませんがどれも安っぽいのでシュールでした
まあ開始2分であきらかに駄作映画臭していましたが