【サメ映画】『ロボシャークVSネイビーシールズ』レビュー

『ロボシャークVSネイビーシールズ』

原題:ROBO SHARK
監督:ジェフリー・スコット・ランドー
出演:アレクシス・ピーターマン, マット・リッピー, ナイジェル・バーバー, ヴァネッサ・グラス, アイザック・ヘイグ
備考:正確な内容は『ロボシャーク&ツイッターVSネイビーシールズ』である


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©2015 BUFO Ltd. and Supercollider Productions Inc.

 2016年8月にリリースされた三本のサメ映画の内、一匹で“空を飛び”“海を行き”“地を駆け”、挙句“ツイッターのDMには顔文字を使って律儀に返信してくれる”、前代未聞のサメ映画がこの『ロボシャークVSネイビーシールズ』だ。

 彼の持つ鋼の体にはガトリング機銃とチェーンブレードが搭載、オプションとして高感度センサーや飛行用ブースターの装備も充実しており、空気抵抗の少ない流線型のフォルムは戦う環境を選ばない『汎用鮫型決戦兵器』として、洗練された機能美を我々視聴者に誇っている。

 えっ? サメ映画である必要がない?



 うん!



 しかしこの映画は昨今のサメ映画の中でも特に楽しめる作品かと思われるため、当ブログにおいてそこは不問とする。




 あらすじ

 未確認飛行物体"UFO"が謎のマシンを宇宙から地球へと放出し、それを飲み込んだ巨大なサメが一瞬にして"ロボシャーク"に変身!

 一方、シアトルに住む水道局に務める夫とSNSにハマる娘と共に暮らす報道レポーターのトリッシュは、アメリカ海軍が何らかの厳戒態勢を敷いていることに気付く。

 そして、特ダネを掴みたいトリッシュが半ば強引に現場を追跡しようとしたその時、突如として巨大な生物兵器"ロボシャーク"が姿を現すのだった…。 (公式HPより引用)








 “何の説明もなく宇宙の彼方から飛来してきたUFO”が、“何の説明もなく謎のマシンを地球の海底に投下”したかと思えば、“何の説明もなく一匹のサメがそれを食べた途端ロボシャークに変身”する冒頭が、本作の一切合財を表している。



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©2015 BUFO Ltd. and Supercollider Productions Inc.

↑サメ映画であるにもかかわらず冒頭で登場するUFO。
彼等の正体や、謎のマシンの原理、ロボシャークを開発した目的などについては、劇中で一切語られない。





 本作では“突然地球に誕生したロボシャークと、海軍や主人公一同を巡るドタバタ騒動”に直結しない描写は徹底して省かれており、代わって本編の大半を占めるのは、“陸・海・空を縦横無尽に駆け巡るロボシャークの活躍”や、“SNSを駆使してロボシャークの後を追うTVレポーターの主人公一家”“時勢を反映してドローンを使いロボシャークと戦うビル・グレイツ社長(ビル・ゲイツとは別人なので心配ない)”に、“Twitterのアカウントを取りダイレクトメッセージを飛ばしてくれるロボシャーク”などだ。



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©2015 BUFO Ltd. and Supercollider Productions Inc.

↑当然のように陸上モードを搭載している本作のサメ・『ロボシャーク』
生身のサメに出来る芸当は機械のサメにも出来て当然なので、ここは指摘する箇所ではない。




 要は本作、一本の物語としての辻褄や理屈、脚本の完成度といった観点からの批評を最初から最後まで全面的に無視した代わり、本編において詰め込んだネタの濃さと勢いで勝負している作品であり、世間で言うところの『バカ映画』という愛称がしっくり来るような、下らない内容だからこそ笑える単純娯楽映画なのである。



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©2015 BUFO Ltd. and Supercollider Productions Inc.

↑Twitterでロボシャーク(本人)にフォローされてしまった主人公一同の一人。



 そしてポップコーン・ムービーとして観た場合の本作は、全編に渡って様々なネタが充実しており、非常に楽しめる。

 予算の都合か中盤にロボシャークの出番が少ない点が短所と言えるかもしれないが、それでも間を繋ぐためのヒューマンドラマのパートにさえ細かくネタを挟み、退屈な箇所を極力減らしてある本作の構成は、“部分的・局所的なアイデア一本勝負で他の面では冗長な作品が多い”サメ映画という枠の中において大変印象が良い。

 内容の緻密に練られた高尚な作品とは無縁の作風を持つ本作だが、ご機嫌でお気楽なB級映画としての満足度は決して他に劣るものではないだろう。



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©2015 BUFO Ltd. and Supercollider Productions Inc.

↑必殺の秘密兵器も標準装備のロボシャーク。
ビーストがウォーズするトランスフォーマーのような迫力だ。




 以上、個人的には『秀逸な迷作』として絶賛したい『ロボシャークVSネイビーシールズ』である。



 少なくとも本作の珍妙な邦題を見て内容に興味を抱かれた方には、十中八九クリーンヒットするような出来には仕上がっている作品だろう。

 もう少し宣伝に金が掛かっていれば、本作のリリースと同時期に劇場公開されていた傑作サメ映画・『ロスト・バケーション』と並んで今期の覇権を握っていた良作サメ映画に相違ない。



 シン・ゴジラには勝てなかったよ……。



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コメント

非公開コメント

ツイッターの方で激賞されていたので見てみました。
すんげー面白かったです!!
ネタ脚本と役者さんの相性が良くて、与えられた条件の中でイイ物を作る矜持みたいなものすら垣間見えましたね
でもCGはくっそ安いけど笑

No title

吹き替えにまれいたそがいるらしいので見ます

なんかロボシャークが可愛い
ジェイソンXみたいな感じっぽいですね

No title

で、「ロストバケーション」のプレビューは?
なんでもありません、失礼しました。

ビーストウォーズのCGは今日にもひけをとらないレベルだった…?

No title

ツイッターの部分はシャークトパスのパクリじゃないですかね…

No title

初めまして!
気になったので作品を観させていただきました!
なかなか楽しむことができました^^

ぜひゾンビシャーク感染鮫という映画があるので観てみてください^^

時間が出来たんで見たら、旦那の吹き替え声優がガロードでロボシャークの変化がユニコーンwwwガノタ的にも楽しめる映画だった。