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【スプラッター映画】『血まみれ農夫の侵略』レビュー

 MAC壊滅! 円盤は農夫だった!
『血まみれ農夫の侵略』

原題:Invasion Of The Blood Farmers
監督:エド・アドラム
出演:ノーマン・ケリー, タナ・ハンター, ブルース・デトリック, フランク・イノビエノ
備考:本作はVHS版発売当時、映画会社が宣伝のため、“本編にない映像の一部”を捏造して、平然とパッケージ裏に掲載したことで有名


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⒞2014 WHD JAPAN.

 昔々、映画業界で、一人の監督が、『宇宙人が地球を侵略する』ホラー映画を撮影しようと思い立ちました。

 ところが、彼は悲しいことに、自分の作品に宇宙人を出せるほどの予算を持ち合わせていませんでした。
 困ったなあ。いくらホラー映画を撮りたくても、予算がなければ制作が続けられません。

 そこで監督は考えました。



 「しゃーない! 宇宙人を農夫に変えてこの映画撮ろか!」



 そして監督は、宇宙人ではなく、“本当に役者ですらない近所の農夫をビール6缶で雇ってそのまま本編に使う”ことで、見事予算の問題を解決したのでありました。





 このような経緯でもって誕生した、『農夫が地球を侵略する』ホラー映画が、この『血まみれ農夫の侵略』だということです。









 そこは一旦撮影諦めとけや!




 あらすじ

 ドライブ・イン・シアターで長期間放映されカルト作品となった利益至上主義映画のスプラッターで傑作。

 「これはハーシェル・ゴードン・ルイスへの解答だ」というコピーが有名。

 主演は無声映画時代「オペラ座の怪人」(1925)等の出演経験を持つノーマン・ケリー。

 農夫たちが古代ドルイド教を狂信するばかりに次々と若者を惨殺し血を集める。時には血をすすり信仰を深める。
 そして遂に古代ドルイド教の女王を蘇らせるのだが・・・(パッケージ裏より引用)








 というわけで血まみれ農夫の侵略だが、この映画の本編には、前述のあらすじ以上の内容はないと考えて頂いて問題ない。



 起伏もなく単調な展開が続く中で、農夫が人を攫って淡々と血を抜いていく様を、約70分間垂れ流している作品、それが本作の概要である。



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⒞2014 WHD JAPAN.

↑農夫が淡々と血を抜いていくシーン。
ホラー映画とは思えない淡泊な演出が長々と続くが、これは献血のリアリティーを表現しているのだと考えれば納得が行く。




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⒞2014 WHD JAPAN.

↑農夫が淡々と血を抜いていくシーン。
ホラー映画とは思えない淡泊な演技が長々と続くが、これは余所者に厳しい過疎地の農夫のリアリティーを表現しているのだと考えれば納得が行く。




 別にスプラッター映画なら脚本が杜撰だろうが、殺人シーンに力が入っていればそれで充分と思われるかもしれないが、本作の場合、基本的には殺人シーンより“主人公が彼女と二人の未来を語っているシーン”や、“主人公が現場に残された血液を研究しているシーン”などで本編の尺を稼いでおり、合間に挟まる殺人シーンも、率直に言って工夫のない出来であるため、この映画には全編通して見所と言える要素が非常に乏しいのである。



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⒞2014 WHD JAPAN.

↑農夫が『サイコ』のようにカットを細かく割って浴室で相手を撲殺するシーン。
微妙な笑顔がポイントだ。




 それでもあえて見所を挙げるならば、劇中“農夫が唐突に犬を食い殺したり”“死骸を軒下に晒し上げる”するシーンがあり、そこに限って言えば『狂信者の異常性』『宗教の猟奇的な一側面』のような雰囲気が出ていて良かったとも思うが、肝心の本編が根本的に退屈であるため、やはり本作は“楽しんでホラー映画を観たい方々にオススメする作品とは決して言えない”というのが私の総評だ。



 少なくとも、単にゴア描写を楽しみたいなら、本作を観るより“八百屋でトマトでも買ってきてそれをミキサーに掛ける様を眺めていた方がよほどグロテスク”であることは保証しておこう。



 しかし本作、出来に反してこの映画に関するエピソードは一々妙に笑えるのがまた皮肉である。

 冒頭で紹介した『予算の都合から宇宙人ではなく農夫を起用することにしたという噂話』や、『映画会社が本編にない映像をほとんど詐欺のように捏造したという実話』、そして『内容はともかく目を惹くタイトルやキャッチコピーによって、B級映画ファンの間では妙に有名になってしまったという逸話』など、一部真偽は不明だが無性に他人に語りたい欲求に駆られるエピソードが本作には充実している。



 そのような、本作が公開された1972年という時代だからこそ生まれた数々のエピソードが、この映画を未だ一部では語り継がれる、“出来は酷いがどこか憎めない、伝説のZ級映画の一本”に昇華しているのかもしれない。



 だとしてもこの映画自体は当ブログじゃそんなオススメしねえかんな!



 

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コメント

非公開コメント

ちゃんとDVD版もあるとかどういうことなの…?

この映画を焼かれたDVDが、スターウォーズやエイリアンのDVDに対してどんな思いを抱いているかの方がよほどドラマチックだろうな。

No title

この映画の存在を初めて知ったのは、富士見書房から出てるホラー映画レビュー文庫だった。

D&Dがよくわかる本とか、ロードス島戦記とかと並んでホラー映画文庫が並んでるのって、ある意味レアな光景だった。

内容?さっぱり覚えてねぇ。
一応、血が異常増殖するところか、調理次第で面白くなる要素もあったんだけどねぇ。

No title

う~ん、もしかして映画監督って結構気軽になれるものなのだろうか?
だとしたら私も一本撮ってみたいな~w

傑作…傑作ってなんだ

この映画に貴重な時間を使っていいのか?本当に?と何度も自問しながらなんとか見てみます
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