【スラッシャー映画】『案山子男』レビュー

 ただのカカシですな
『案山子男』

原題:Scarecrow
監督:エマニュエル・イティエ
出演:ティファニー・シェピス, マーク・アーヴィンソン, リチャード・エルフマン, トッド・レックス, ジェン・リッチー, ティム・ヤング
備考:今日も今日とてアルバトロス・制作の一部にはアサイラム


k01
⒞2002 YORK ENTERTAINMENT

 良作と言うほど優れたところがあるわけでもなく、かといって駄作と呼ぶほど酷いわけでもないが、観た後で妙に心に残るという作品はあるものだ。

 褒めることも、貶すことも難しい。けれども中途半端という評価もまた違う気がする。
 他人に薦められる出来ではないはずなのに、ふと気が付けば何度も繰り返し観てしまっている、ポップコーンのようなB級映画。

 私にとっての『案山子男』とは、そのような類の一本である。





 だってよお、この怪物トウモロコシで相手を刺殺するんだぜ?
 

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【ゾンビ映画】『ナイトメア・オブ・サンタクロース』レビュー

 サンタだからな
『ナイトメア・オブ・サンタクロース』

原題:Sint
監督:ディック・マース
出演:フープ・スターベル, エグバート・ヤン・ウィーバー, エシャ・タニハトゥ, ベルト・ルップス, カーロ・レンセン
備考:信頼と実績のアルバトロス


ナイトメアオブサンタ01
⒞2010 TDMP/Parachute Pictures.

 この記事を見て、疑問に思われた方もいらっしゃるかもしれない。

「あれ? クリスマス映画みたいな名前の作品なのに、どうしてこの映画は『ゾンビ映画』カテゴリに入れられてんの?」と。

 その疑問を一言で解消しよう。





 ゾンビ化したサンタクロースが、部下ゾンビを引き連れて女子供を殺し回る作品だからさ!

 というわけで『ナイトメア・オブ・サンタクロース』である。

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【サメ映画】『キラー・シャーク 殺人鮫』レビュー

 フカ・サピエンス
『キラー・シャーク 殺人鮫』

原題:Shark Man/Hammerhead
監督:マイケル・オブロウィッツ
出演:ウィリアム・フォーサイス, ジェフリー・コムズ, ヴェリザール・ビネヴ, ハンター・タイロ
備考:監督は『撃鉄 GEKITETZ -ワルシャワの標的-』の人


シャークマン01
⒞2004 Equity Picctures Medienfonds GmbH & Co. KG ll

 かの『メガ・シャークVSジャイアント・オクトパス』(2007)以降、まず海底から始まって、地上、空中、そしてついに宇宙への進出まで果たしてしまうという、最近ではダーウィンの進化論に中指を立てるような突然変異を遂げているサメ映画。

 もはや“サメを使う脚本上の必要性”や、“現実のサメとの生物学的考証”について指摘する方が野暮なほど、『サメ映画=駄作の治外法権』の図式が完成されてしまったところがあるが、いくらサメ映画とはいえ長い映画史の中、何も唐突にそのようなトンデモ路線へと舵を切ったわけではない。

 環境に合わせて魚が人へと進化していったように、結果だけ見れば荒唐無稽な進化にも、その過程があるものだ。


 というわけで本作がサメ映画史の通過点にして、直立二足歩行を習得したサメ人間の登場するNU IMAGE作品、『キラー・シャーク 殺人鮫』(2005)である。


 まあサメ人間映画は本作以前にもあるんだけどね。

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【ゾンビ映画】『ナチス・オブ・ザ・デッド』レビュー

ゲッベルスに宣伝させとけ
『ナチス・オブ・ザ・デッド』

原題:Bunker of the Dead
監督:マシュー・オークス
出演:パトリック・ヤンス, アシエル・マルチネス・ポル
備考:俺なら『我が党葬』って副題を付けるね!


ナチス01
⒞2015 Praetoria Produtions

 B~Z級映画界の中でも特に出来不出来の別れる選民死相こと『ゾンビ映画』なる魔窟。

 そこに『ナチス』『POV』を掛け合わせるという非道行為から誕生した、映画業界に対するミュンヘン一揆のような作品がこの『ナチス・オブ・ザ・デッド』である。

 でも私は正直嫌いじゃないよ、コレ。

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【スプラッター映画】『バッドマックス 怒りのリベンジ・ロード』レビュー

 俺を観ろ
『バッドマックス 怒りのリベンジ・ロード』

原題:INFIDUS
監督:ジェリオ・デ・サンティ
出演:ミノ・ボニーニ, マッシモ・キャラテリー, ステファニーア・ボニーニ, デモニコ・ヴァグナティ, ウィルバー・ジィモサー
備考:一見適当に某作と似せたような便乗邦題であるが、実際の作品の内容とは奇跡的に一致している


バッドマックス01
⒞KADOKAWA GROUP PUBLISHING CO.LTD.



 先に断っておく。
 当然ながら本作は『マッドマックス 怒りのデス・ロード』ではない。というよりマッドマックスの模倣作品ですらない。
 あくまで日本の映画会社(KADOKAWA)が、大作映画のリリースに便乗して、マッドマックスと何の関係もない作品に紛らわしい邦題を付けただけのことである。
 まあB級映画界においては大して珍しい話でもなく、それだけで済むならば今更仰々しく指摘する必要もないだろう。
 
 だが、この映画をマッドマックスと間違えて観た普通の映画ファン、あるいはこの映画をマッドマックスの模倣作品と間違えて観たZ級映画ファンからは、このような感想が寄せられている。



「まだマッドマックスの模倣作品の方が良かった」
「Z級映画を期待して観たが、より根本的に何か違っていた」

「せめてクソ映画が観たかった」

注:あくまで私のTwitterアカウントに頂いたごく狭いコミュニティー内における感想です


 上の評を見てなおこの映画への挑戦を望むウォーボーイズか、過剰なゴア描写に比類なき情熱を注ぎ込む映画会社『ネクロストーム』のファンの方々のみ、ここから先を読み進めて頂きたい。
でもよお本作一番の問題は作品の内容じゃなくてやっぱり便乗邦題だよなあ。

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