【スラッシャー映画】『ローズマリー』レビュー

 PROWLER=不審者/徘徊するもの
『ローズマリー』

原題:THE PROWLER/ROSEMARY'S KILLER
監督:ジョセフ・シトー
出演:ヴィッキー・ドーソン, クリストファー・ゴートマン, ファーリー・グレンジャー, ローレンス・ティアニー
備考:特殊メイクはトム・サヴィーニ


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⒞1984 GURADUATION PRODUCTIONS LTD.

 『ハロウィン』や初代『13日の金曜日』によって、ブームを巻き起こした80年代のスラッシャー映画の中でも、特に有名な作品の内の一本が、『THE PROWLER』こと『ローズマリー』だ。

 VHS版では『ローズマリー・キラー』という邦題を付けられている本作は、13日の金曜日の亜流とは言えない、独特の趣向とインパクトが詰まった作品であり、界隈では非常に高い評価を得ている傑作である。

 そのため、年季の入ったホラー映画ファンの方々には、「今更ローズマリーかよ! 知ってるよ!」と思われるかもしれないが、前々から触れておきたかった作品であり、個人的に好きな作品でもあり、一番の理由としては、どうでもいいけど先日改めて鑑賞して丁度無性に喋りたい気分になったタイミングだったので、今回はこのローズマリーを簡単にレビューしていこう。

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【スラッシャー映画】『アリス・スウィート・アリス』レビュー

 “ブルック・シールズ出演作”
『アリス・スウィート・アリス』

原題:Alice Sweet Alice/COMMUNION/Holy Terror
監督:アルフレッド・ソウル
出演:ブルック・シールズ, ポーラ・シェパード, リンダ・ミラー, トム・シニョレッリ
備考:本作で12歳の少女・アリスの役を演じるポーラ・シェパードは、撮影当時19歳であった


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⒞2014 WHD Japan.


 本作は当初『COMMUNION』という原題で公開されたものの、世間の反応は薄かったとのことだ。

 だが数年後、本作に端役として出演していたブルック・シールズが『プリティ・ベビー』で脚光を浴びた折に、『COMMUNION』から“ブルック・シールズ出演作”『Alice Sweet Alice』と改題して公開したところ、絶大な支持を受けたという作品が、このアリス・スウィート・アリスである。



 ブルック・シールズ一番最初に死ぬけどな!



 そして数年後、ブルック・シールズが『青い珊瑚礁』で注目を集めた折に、『Alice Sweet Alice』から“ブルック・シールズ出演作”『Holy Terror』と改題して公開したところ、再度高い評価を得たとも語られている。
※もっとも、本作が公開された当時、私は生まれていなかったため、上記の薀蓄は全て、鑑賞の後日に複数の映画関係サイトで調べた伝聞に過ぎないが。

 しかし、実際本作の内容は良く、当時何度も話題になったというのも頷ける出来だと思う。

 というわけで今回はこのアリス・スウィート・アリスをレビューしていこう。

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【スラッシャー映画】『13日の金曜日 序章』レビュー

 つまり12日の木曜日くらいのことだろう
『13日の金曜日 序章』

原題:Just Before Dawn
監督:ジェフ・リーバーマン
出演:ジョージ・ケネディ, マイク・ケリン, グレッグ・ヘンリー, デボラ・ベンソン, クリス・レモン
備考:脇役とはいえジョージ・ケネディが出演している


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⒞2014 FORWARD Ltd.

 未だ国内外どころか世界中で名を轟かせるスラッシャー映画の金字塔・『13日の金曜日』

 とは当然ながら一切関係ないが、初代13日の金曜日と同じ1980年に公開されたスラッシャー映画であるというだけで、初代13日の金曜日と本気で紛らわしい邦題を付けられた作品がこの『13日の金曜日 序章』である。



 しかし本作、初代13日の金曜日から始まったスラッシャー映画の流行に、便乗して生まれた作品の内の一本ではあるものの、当時粗製乱造された凡百の映画的存在(≒映画)とは一線を画す、奇妙な魅力を持つ作品でもある。



 というわけで今回は、一度観ればもう忘れられない殺人鬼との決着シーンのインパクトが、一部の好事家には絶大な人気を誇る本作、13日の金曜日/序章についてレビューしていこう。



 ちなみに監督はスクワームの人である。

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【スラッシャー映画】『案山子男』レビュー

 ただのカカシですな
『案山子男』

原題:Scarecrow
監督:エマニュエル・イティエ
出演:ティファニー・シェピス, マーク・アーヴィンソン, リチャード・エルフマン, トッド・レックス, ジェン・リッチー, ティム・ヤング
備考:今日も今日とてアルバトロス・制作の一部にはアサイラム


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⒞2002 YORK ENTERTAINMENT

 良作と言うほど優れたところがあるわけでもなく、かといって駄作と呼ぶほど酷いわけでもないが、観た後で妙に心に残るという作品はあるものだ。

 褒めることも、貶すことも難しい。けれども中途半端という評価もまた違う気がする。
 他人に薦められる出来ではないはずなのに、ふと気が付けば何度も繰り返し観てしまっている、ポップコーンのようなB級映画。

 私にとっての『案山子男』とは、そのような類の一本である。





 だってよお、この怪物トウモロコシで相手を刺殺するんだぜ?
 

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【スラッシャー映画】『アクエリアス』レビュー

 世界で最も美しいスラッシャー映画の一本
『アクエリアス』

原題:AQUARIUS/STAGE FRIGHT
監督:ミケーレ・ソアヴィ
出演:デヴィッド・ブランドン,バーバラ・クピスティ,ドン・フィオーレ,ロバート・グリゴロフ
備考:ポカリスエットのライバル


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⒞1986 FILMRAGE PRODUCTION S.R.L

 『デモンズ』や『サスペリア』などで有名なホラー映画界の巨匠、ダリオ・アルジェントの弟子にして、デモンズ作ってないのに邦題で勝手に『デモンズ3』『デモンズ4』『デモンズ5』『デモンズ'95』などと自作にナンバリングタイトルを付けられた結果、日本では『デモンズ作ってないデモンズの人』との異名を持つ鬼才、ミケーレ・ソアヴィの処女作がこの『アクエリアス』である。



 いきなり大変いい加減なエピソードからレビューが始まってしまったが、本作に込められたミケーレ・ソアヴィのセンスは本物なので、未見の方はどうかもうしばらく席を立たないで頂きたい。

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