【パニック映画】『キングスパイダー』レビュー

 蜘蛛をりをり/人を休むる/余所見かな 松尾芭蕉
『キングスパイダー』

原題:CREEPIES
監督:ジェフ・リロイ
出演:リサ・ジェイ, ジェフ・ライアン, フォーブ・ダラー, ロン・ジェレミー
備考:別に書くことがないので仕方なく解説するがキャストのロン・ジェレミーは約25㎝のペニスで有名


ks01
⒞2004 AMSELL ENTERTAINMENT INC.

 かつてのアルバトロスがリリースした作品の中でも、特に出来が酷いということでZ級映画史に名を馳せたグランドマスターが、このキングスパイダーだ。


 キングの称号に相応しく、周囲全方面に喧嘩を売っているような内容の本作は、Z級映画界のメジャーピースとして盤上に長く腰を据えているが、それはつまり手の打ちようがない作品であるという意味に過ぎないため、私としては本作を観るより友達と普通にチェスでも楽しむことをオススメする。


 だが、悪手と知ってなお黒い駒を手に取る皆様のために、今回はこのキングスパイダーをレビューしていこう。

続きを読む

スポンサーサイト

【パニック映画】『ジュラシック・ビースト』レビュー

 神は恐竜を創り、破壊した。神は人間を創り、人間は神を破壊した。そして人間はクソ映画を創った。
『ジュラシック・ビースト』

原題:JURASSIC PRAY
監督:マーク・ポロニア
出演:ヒューストン・ベイカー,ジェームズ・カロラス, トッド・カーペンター, ボブ・デニス
備考:毎度のことながらポロニア監督も直々に出演


j1
⒞2013 Polpnia Bros. Entertainment.

 日本で付けられた『超新星』の異名に相応しく、レビューサイトでの評価はおおむね『一等星』な映画監督、マーク・ポロニア。

 海外各地のレビューサイトでもおよそ映画としての扱いを受けていないことに定評のあるポロニア作品の数々は、まるで惑星の定義から外された冥王星のような哀愁を漂わせているが、実際世間の評価はplutoed(意味:価値を低く評価される)だから仕方ない。

 それほど需要の疑わしいポロニア作品が、不幸にも頻繁に漂流してくる日本において、彼の知名度を急上昇させる最初の契機となった作品。





 それが、この『ジュラシック・ビースト』である。





j4
⒞2013 Polpnia Bros. Entertainment.



 絶滅しろ! 絶滅!

続きを読む

【パニック映画】『ラバランチュラ 全員出動!』レビュー

 クモを掴むような話
『ラバランチュラ 全員出動!』

原題:Lavalantula
監督:マイク・メンデス
出演:スティーヴ・グッテンバーグ, マイケル・ウィンスロー, マリオン・ラムジー, ニア・ピープルズ, レスリー・イースターブルック
備考:本作にはポリスアカデミーシリーズのメンバーが文字通り『全員出動!』している


lv06
⒞2015 VALIANT DAYS DISTRIBUTION, LLC

 “サメに1を足して2で割ると新作映画が導かれる”という公式は、B級映画界において九九より常識とされているが、“ラバ(溶岩)にタランチュラ(蜘蛛)を掛けて割らなければラバランチュラが求められる”という公式を発見した本作には、おそらく世界中の数学者が「俺もクモ映画撮れば良かったかな」と悔しがったことだろう。

 “巨大化”“大量発生”というクモ映画の基本に、“火炎属性付与(エンチャントファイア)”という応用を加えることで完成した、『メガ・スパイダー』の監督が送るクモ映画界のnCr 、それが本作、『ラバランチュラ』なのである。



 いや、実際のところ面白いんですよ。本作。



関連:【パニック映画】『メガ・スパイダー』レビュー

続きを読む

【パニック映画】『メガ・スパイダー』レビュー

 んもーアメリカ合衆国はすぐ身近な生物をメガにするー
『メガ・スパイダー』

原題:Big Ass Spider!
監督:マイク・メンデス
出演:グレッグ・グランバーグ, リン・シェイ, パトリック・ボーショー, レイ・ワイズ, クレア・クレイマー
備考:本作にはロイド・カウフマン(悪魔の毒々モンスターの人)がカメオ出演している


ms01
(C) 2012 Epic Pictures Group, Inc.

 原題を直訳すると、『デカケツグモ!』だろうか。
 映画業界という超個体から排泄された、創作的塗糞のごとき惨状を示す『パニック映画』というジャンルの作品には相応しい題名なのかもしれない。

 だが、私はこの映画には、多少安直だろうとも無難なタイトルを付けて欲しかった。



 だってこの映画、結構面白いんだもの。

続きを読む